連鎖反応     
  だれか福島原発でデブリが臨界を起こすかどうか、起こすとしたらどの
程度の量か、を計算シミュレーションしてください。
デブリ量はPSA解析にある1/3~2/3でやってください。
デブリが注水による水に浸かっているとして。要するにJCOのときの
臨界は高速増殖炉用20%ウラニウムであったが今回はBWRの2~3%燃料として。
モニタリングの中性子量はあてにならないので。
また高速中性子によるプルトニウム生産量も計算してください。
 原子炉の倍増率k=(n+1)世代の中性子の数 
             (n)世代の中性子の数 
中性子実行寿命=ℓとして
t=(n-1)ℓ
N(T)=N1kn-1=exp{(t/ℓ)logk}
N(t)=N(0)exp{(k-1)t/ℓ}
k<1未臨界(ρ<0)
k=1臨界(ρ=0)
1<k超臨界(ρ>0)
反応度ρ=k/(k-1)中性子核反応

中性子断面積σ(E),
単位面積当たり原子数N
中性子が原子核と衝突する確率Σ(E)=Nσ(E)
中性子密度n(E)
中性子速度v(E)
中性子の総飛行距離==v(E)n(E)dE
中性子束φ(E)=v(E)n(E)
反応率R=∫Σ(E)φ(E)dE
全衝突断面積=散乱+捕獲+核分裂
σ= σs+ σc+ σf
吸収断面積   σa= σc+ σf   
   中性子の発生と消滅の反応率の比
無限増倍率はνを1分裂あたり発生する平均中性子数                            
   ∫νΣ(E)φ(E)dE    
       ∫Σ(E)φ(E)dE
左図実線グラフ-中性子のエネルギーは0.01eVから10MeVまでである。
左図で分かるように核分裂中性子は1MeV以上平均2MeV
である。
中性子は散乱で最終的にはボルツマン分布となる。点線グラフ
熱中性子の分布は平均0.025eVで最低が0.01MeVである。
エネルギーは吸収と散乱で行われる。

減速能は核種の弾性衝突による中性子を低下させる核種の能力

ξ=log(E'/E")=1-(A-1)2/2Alog(A+1)/(A-1)2/(A+2/3)    (A>1)



   非弾性散乱による中性子エネルギーロス
非弾性散乱断面積は重い核種で重要となる。
235U,239Pu,233U,の様な核分裂前エネルギー領域でゼロにならない。
一方238U,240Pu,232Thは数100keVから数MeV以上の場合のみである。
天然に存在する所謂、核分裂核種は235Uのみで天然ウランの0.7%を占めるに過ぎない。純粋な天然ウランのみで連鎖反応炉をつくることは出来ない。
235Uと238Uの断面積からわかるように中性子捕獲断面積の大きな共鳴領域(1eV~1KeV)で捕獲される。
連鎖反応を臨界状態にするには減速材をくわえるか、燃料濃度を引き上げてやらなければならない。
eV   
   濃縮度e=Nfi/(Nfe+Nfi)
feは親核種
fiは核分裂性核種
エネルギーEの中性子1個が吸収されて、発生する核分裂中性子数をηとすると
   η=fiσfii(E)+(1/e-1)νfeσfif(E)}
      {iσfii(E)+(1/e-1)σfif(E)}
で表される。
左の図からわかるように、1eVから1keVまでは中性子の捕獲断面積が大きいので、高速中性子か、熱中性子のみが中性子生産に関係する。
オクロの天然原子炉の事実でもわかるように、原子炉燃料の濃縮度でも、水という減速材があればη<1の核分裂反応が生じる。
いまおこっている、福島原発事故炉や燃焼冷却プールでも発熱を伴う核分裂がη<1で生じてい可能性を否定できない。

臨界と束髪臨界との違い